デルタ抽出:実行履歴の大域的構造を効率良く把握するための抽象化手法
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概要
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プログラムの実行において,ある機能の実行が別の機能の実行に影響を及ぼす現象が多く見られる.そのため,適切にデバッグや再利用を行うためには局所的なソースコードを読むだけでは不十分である場合が多く,一般にソースコードに加えてプログラムの実行時の情報が参照される.しかしながら,実用規模プログラムでは実行時に生成される情報が非常に膨大になり,その中から必要な情報を取り出すには多くの時間と労力を要する.そこで,本研究ではオブジェクト指向プログラムの実行履歴から,プログラム理解に有用な大域的構造を効率良く取り出すための抽象化手法 (デルタ抽出と呼ぶ) を提案する.デルタ抽出の具体的な応用例としては,フレームワークの利用法抽出,機能同定,バックインタイムデバッガなどを想定している.本稿では,デルタ抽出に関する定義を与えるとともに,フレームワークの利用法抽出に対するデルタ抽出の適用可能性や有効性について議論する.
- 2011-07-14
著者
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新田 直也
甲南大学知能情報学部
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新田 直也
(株)ダイナウエア
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新田 直也
甲南大学
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新田 直也
甲南大学 自然科学研究科 情報システム工学専攻
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新田 直也
甲南大学大学院自然科学研究科
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新田 直也
甲南大学自然科学研究科情報システム工学専攻
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手塚 裕輔
甲南大学大学院自然科学研究科
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