世界遺産登録に向けた小笠原の自然環境の現状
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概要
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小笠原諸島は現在、2011年の世界自然遺産登録に向けた取り組みが進められている。そこで本研究は、小笠原の自然環境の現状と登録に向けた課題を、文献研究と現地視察によって多方面から整理した。分析の結果、現行の基本計画は、外来生物の侵入・拡大や固有種再生の取り組みは進んでいる一方、登録後の継続的な環境保全・適正利用のための枠組みづくりが十分でないことが明らかにされた。「適正利用」や「持続可能な開発」の美名のもと、観光開発を無制限に受け入れれば、小笠原は危機遺産化する危険もある。観光活動がもたらす利益とリスクを厳密に評価し、持続可能な環境保全と適正利用のガイドラインを提示することが必要である。
- 2009-05-31
著者
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