「製品の使い方」における記号体系(1) : 記号の単位-取扱い説明書の分析による
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概要
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本研究は,『キャノンオートボーイ3』をケーススタディとして,取扱い説明書の文章,すなわち言語記号を,視覚記号を前提にした「製品の使い方」の記号に置き換えて,製品における記号体系および記号の単位を明らかにしようとしたものである。「製品の使い方」の記号の単位は,「製品の部分」と「状態あるいは,状態の変化」の組合せが最小単位と考えられる。取扱い説明書,すなわち言語記号による「使い方の単位としては,「対象」「指示項」「変異項」の三種類の言語の連合体として,分析されるが,「対象」と「指示項」は相互に入れ替え可能な同一の種類であり,融合して同一なものとして表現されている。すなわち「指示項」,「変異項」の一覧を示せば,最小単位の記号の構成要素をすべて示したことになる。取扱い説明書による『キャノンオートボーイ3』の「指示項」「変異項」の一覧を表2,表3に示す。『キャノンオートボーイ3』の「使い方」の記号として,視覚記号でない記号が見られ,「使い方」を考える上で,大いに示唆を与えると思われる。
- 日本デザイン学会の論文
- 1996-05-31
著者
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