「共生論」の学習者の意識変容
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究報告では、「共生論」という既存のカリキュラムにはない新たな教養科目を開講し2年目を迎えるにあたり、そのカリキュラムを評価することを目的とした。講義科目でありながら、その教育目標の達成には講義以外の内容を盛り込む必要を自覚し、講義とそれ以外を含むカリキュラムの骨子を5つの部分に構造化した。本研究において、骨子のそれぞれについて受講者のアンケートを実施し、量的・質的に分析することによって評価を行った。評価の際の指標は、意識変容である。結果としては、講義以外の部分が少なからぬ影響を与え、共生に向けて行動の動機が8割の学生に見られた。ただ、学生にとって情意的側面の変容は促せたが、認知的変容の困難さが見られた。それは、講義部分の難解さに帰因するであろうことが考察できるが、身近なモデルとして長谷川良信のような存在のないことも一つの克服すべき課題として考えなければならないのかもしれない。今後毎年、受講生の評価に基づき、改善すべき諸点が明らかにしながら、教授方法の開発を目指したい。
- 2011-02-25
著者
関連論文
- 団塊世代の社会参加(人文・社会科学系)
- 心のバリアフリー・ハンドブック
- 「共生論」の学習者の意識変容
- 更正保護施設入所少年の処遇モデル(人文・社会科学系)
- "老い"を支える「介護予防のあり方」に関する研究 : 介護予防を目的とした一ミニデイサービスのアクティビティ・プログラムの評価に関する実践研究(人文・社会科学系)
- 地域における子育て支援体制の一考察 : 調査から見えてきたもの
- 「まちづくり」に関するボランティア理論 : 人間性豊かな「まち」を目指して