頭足人的表現形式に関する先行研究の問題点 : A. Cambier(1976),園田正治(1976),J. Goodnow(1977),長坂光彦(1977)の研究を中心にして
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概要
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学校教育における美術教育の存立や展開の基盤となる理論を構築するには,就学前の子供の造形表現を解明することが必要不可欠である。なぜなら,通常家庭において始まる早期幼児期の描画活動の延長上に,幼稚園や保育所などにおける造形活動や小学校図画工作科教育が存在するからである。幼児の描画活動は,E. Cooke(1885)以来1世紀に余って研究されてきた。その方法として,特定幼児を事例に縦断的研究によって得られる実証的データから一般的な原理あるいは法則を導き出す帰納的な手法が考えられる。例えば,G.H. Luquet(1927)は娘を,H. Eng(1931)は姪を観察対象者に縦断的研究を行ったが,未開拓の領域を多く残している。未解決の問題の1つは,幼児の描画活動における人物表現の構造と本質を明らかにすることである。本論では,初期人物表現の発達を理解するための基礎研究として4つの先行研究を取りあげ,それらを概観し問題点を洗い出した。
- 日本教科教育学会の論文
- 1997-12-25
著者
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