小学校第4学年児童の関数概念の理解の特色
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概要
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小学校児童の関数概念の理解のようすを,実験的授業を実施して検討してきた。小学校第2・3・4学年の児童に,ほぼ同一の授業(5単位時間)を実施した。それから「関数の考え」の形成過程に見られる発達段階の特色を比較した。これまでの研究は,各授業時を単位にまとめてきたが,今回は下位目標となる設問別に分析した。本稿では第4学年児童の関数概念の理解の特色を,各設問ごどの目標達成度から把握してまとめている。その結果,第4学年の児童は総合得点が高いだけでなく,問題別に分析すると「つながり」のある数量の取り出し,対応する数量をきめる,きまりを「式」に表すなどの問題の成績がよいことが判明した。したがって,第4学年になると,二つの数量に着目できるようになり,その二数量間の関連のし方をみつけて,抽象的な「式」に表したり,そのきまりを用いて他方の数量を求めたりすることがで当るのである。これは関数的思考力が高まっていることの表れであろう。
- 日本教科教育学会の論文
- 1986-04-30
著者
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