不登校児童生徒に対する学校ソーシャルワーク実践の役割機能について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は,不登校児童生徒への直接的援助として学校ソーシャルワーク実践がどのような役割機能を果たせるのかを明らかにすることである。そこで,再登校を始めた生徒群(再登校群)10名と不登校継続の生徒群(不登校継続群)10名の比較研究から再登校を促す要因をみつけだし,その要因に対する学校ソーシャルワーク実践の役割機能を明らかにしていくことにした。データは面接記録から収集し,分析手法はStrauss, A., & Corbin, J.の質的分析方法を用いた。分析結果では,再登校を促す要因には「友人関係」特性の次元と「将来目標」特性の次元が大きく関係していることが見いだされた。この要因に対し学校ソーシャルワーク実践が果たし得る大きな役割機能はグループワークである。とくにSchwartz, W.の「媒介機能」に着眼した内部的媒介と外部的媒介双方に働きかけるグループワーク実践が不登校児童生徒への直接的援助には不可欠であることを提言した。
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2002-03-31
著者
関連論文
- わが国における学校ソーシャルワーカーの役割機能に関する調査報告
- 不登校児の母親へのグループワーク実践
- 不登校児童生徒に対する学校ソーシャルワーク実践の役割機能について
- 学校ソーシャルワーク実践におけるパワー交互作用モデルについて
- わが国での学校ソーシャルワーク機能の必要性について
- 家庭相談員と学校ソーシャルワーカー : 半構造的面接調査からの分析
- わが国に学校ソーシャルワーカーは必要か? : 教頭へのアンケート調査結果より
- 発達障害児のための描画 : 書字プログラム
- Prader-Willi症候群の人への地域生活支援について--ストレングスの視点に立ったアプローチ
- 学習障害児者の思春期以降の教育的・福祉的課題について
- アメリカにおけるインクルージョンとスクールソーシャルワーカーの役割について
- 発達障害幼児のための線画 : 書字指導プログラムの研究