カキ養殖場における流動と水質
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概要
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水深約17mのカキ養殖漁場において,潮流と水質を観測した.筏内部と外部の流速データはそれぞれ,超音波ドップラー流速計(ADV)と超音波ドップラー流速分布計を使って測定した.カキ筏内の流速は中層で最小となっており,最小流速は観測期間中1cm s^<-1>にも満たなかった.筏外部の流速は流向によってかなり変化し,漁場内部では強い乱流が発生していた.筏内部の懸濁粒子濃度は外部の濃度より低かった.筏内部において,ADVの超音波後方散乱強度と懸濁粒子濃度から評価された中層での懸濁粒子の平均粒径は上下層の粒径の約半分であった.中層で筏内部のchl.a濃度は筏外部の濃度の約20%であった.また,筏内部では,外部の2倍のアンモニア態窒素濃度が観測された.
- 日本海洋学会の論文
- 1998-08-25
著者
-
内田 卓志
瀬戸内海区水産研究所
-
川西 澄
広島大学大学院工学研究科 社会環境システム専攻
-
川西 澄
広島大学工学部
-
松山 幸彦
瀬戸内海区水産研究所
-
菊池 伸哉
広島大学工学部
-
内田 卓志
水産庁南西海区水産研究所
-
松山 幸彦
水産庁南西海区水産研究所
-
松山 幸彦
瀬戸内海区水産研
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