ケージドグルタミン酸への局所的な光照射を用いたin vitro新規脳虚血モデルの開発

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概要

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脳虚血時においては、高濃度の細胞外グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮が急性細胞死を生ずる原因となっている。また虚血から血流が回復しても、急性細胞死が生じている領域の周囲では遅発的な神経細胞死が認められる、いわゆる再灌流障害が報告されている。本研究では、ラット大脳皮質由来のニューロン・グリア共存培養系において、ケージドグルタミン酸への局所的な光照射を行うことによるin vitroにおける新規の脳虚血モデルの開発を試みた。ケージドグルタミン酸とはケージド化合物の一種であり、紫外光を照射することによって生理活性を有するグルタミン酸が放出されるため、局所的にグルタミン酸濃度を上昇させることが可能であると考えられた。その結果、ニューロン・グリア共存培養系に対してケージ解除光を局所的に照射することによって、照射1時間後には急性神経細胞死を、24時間後には紫外線照射周辺領域において遅発性の神経細胞死を誘発することができた。
2010-06-23

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