ベトナム・ハノイにおける大学生の企業選好 : 大学生の日系企業に対する意識はどのようなものか
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概要
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本報告の目的は、ベトナム・ハノイにおける大学生の企業選好を明らかにすることである。具体的には、最初に大学生の希望就職先企業とその理由についてみていく。次に大学生の企業選好がどのような価値観により行われるのか、特に日系企業を希望する大学生はどのような企業選好の特徴があるのかをみていく。本報告の調査は、2009年の1月にハノイの4大学において行われた。有効回答数は131人である。質問項目は、最初に欧米系企業、日系企業、現地企業、韓国系企業、その他の企業のどの企業に就職したいかとその理由について聞いた。次にどのような要因を重視して希望就職先を選ぶのかを明らかにするため、プロファイルカードに順位を付けてもらった。希望理由の結果は、以下の通りである。欧米系企業希望の学生は、「報酬」と「仕事内容(英語・プロフェッショナル)」が主な理由であり、日系企業希望の学生も「報酬」と「仕事内容(日本語)」が主な理由である。欧米系企業希望の学生は、職場環境は「公平」や「自由」であるのに対し、日系企業の場合は「厳しい規律」が理由としてあげられている。また、日系企業には「経験を積める」や「日本のマネジメントスタイル」が理由にあげられている。どの要因を重視して希望就職先を決めるのかについては、コンジョイント分析を行った。その結果、欧米系企業希望学生と日系企業希望学生の効用値の傾向は似ており、「報酬」「研修プログラム」「仕事の内容」の順で重要度が高いことが明らかになった。
- 2010-10-29
著者
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