カベルゴリン投与で血中プロラクチン値改善を認めたものの腫瘍増大に至った巨大プロラクチノーマの1例
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概要
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内服治療でコントロール困難であった巨大プロラクチノーマの1例を報告する.血清プロラクチン(PRL)値が3,459ng/mlと高値を示し,ドパミンアゴニストであるカベルゴリンを漸増して使用したが,PRL値は低下したものの正常化には至らず,画像上腫瘍は増大した.そのため二期的に摘出術を行い,内服継続によりPRL値は正常化した.病理組織診断では異型は軽度のPRL産生下垂体腺腫であったが,増殖能が高い部分を認めた.本症例では,カベルゴリンによってPRLを正常化させるうえで手術による腫瘍容積減少が重要であった.巨大プロラクチノーマの中には,内服治療の限界を認識し,外科的治療併用を考慮すべき症例が存在する.
- 2010-11-20
著者
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福島 剛
県立宮崎病院脳神経外科
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福島 剛
宮崎大学医学部病理学講座腫瘍再生病態学分野
-
竹島 秀雄
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
齋藤 清貴
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
横上 聖貴
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
上原 久生
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
山下 真治
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
池田 俊勝
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
武石 剛
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科学分野
-
秋山 寛
宮崎県立病院脳神経外科
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上原 久生
宮崎大学医学部脳神経外科
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山下 真治
宮崎大学医学部脳神経外科
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福島 剛
宮崎大学医学部病理学講座腫瘍再生医学分野
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横上 聖貴
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科分野
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竹島 秀雄
宮崎大学医学部臨床神経科学講座脳神経外科分野
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