ユーザの発話傾向分析に基づく車載機器操作のための音声入力手法の検討(音声システム,<特集>システム開発論文)

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概要

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車載機器操作手段の一つとして音声認識が用いられて久しい.しかし,あらかじめ定められた定型句からなるコマンドだけを受理する従来の音声コマンド方式は,ユーザがそれらのコマンドを正確に記憶していることを前提としており,音声入力に不慣れなユーザが直観的に音声だけで車載機器を操作することは難しかった.本論文では,車載機器操作のために行う直観的な発話を多数のユーザから収集し,それらを分析することにより,従来方式の限界を定量的・定性的に検証した.更に,大語彙連続音声認識と自然言語理解の組合せにより,ユーザの自由な発話を受理できる拡張音声コマンド方式を開発した.既に製品化されている音声コマンド方式と,必要となる計算資源を比較し,この拡張音声コマンド方式が,組込み機器でも十分実装可能であることを示す.また,拡張音声コマンド方式を利用して,車載機器の音声操作機能をパソコン上で模擬的に実装し,その性能を評価したところ,92%を超えるタスク達成率を得ることができた.
2010-10-01

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