在宅重症心身障害児の母親が直面する生活困難の構造と関連要因
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概要
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本研究の目的は,在宅重症心身障害児の母親が直面する生活困難の構造とその関連要因を明らかにすることである.分析対象者は首都圏在住の在宅重症心身障害児の母親を対象に実施した配票調査における154人であり,分析結果から以下の知見を得た.生活困難の構造については「生活の制限」「専門職・機関とのコミュニケーションの困難」「障害についての不安」「生活条件の支障」「他の家族員の世話の困難」「ケアによる心身の負担」「家族・親戚関係の困難」の7因子が抽出され,なかでも「生活の制限」「ケアによる心身の負担」の経験頻度が相対的に高かった.また「生活の制限」は「役割拘束」と「世帯収入」と有意な関連をもち,「ケアによる心身の負担」は「1年間の入院回数」「ケア要求度」と有意な関連をもっていた.さらに「生活困難」の複数の下位領域に対して,「役割拘束」は経験頻度を増加させる効果,「配偶者サポート」は減少させる効果をもっていた.
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2009-08-31
著者
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