群衆生態学入門
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概要
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自然界では,いろいろな種(species)が混じり合って存在しており,それらの間には,さまざまな関係が成立している。群集とは,或る場所,地域において共存している異種個体群から成る共同体(community)を指し,構成員である個体群の時間的・空間的スケールの存在様式に応じた特徴を備えている集団の総体である。たとえば,植物群集,動物群集,プランクトン群集など(沼田1975)。同じ共同体でも植物だけの場合には「植物群落」というが,英語では群集と群落の区別はない。けれど,標徴種を植生分類の基本単位とする群落に対してはassociationの英訳を当てるのがよい(田川1984)。本講座では,(1)昆虫群集調査法,(2)調査結果の一例,多摩川河川敷のバッタ(直翅)目昆虫相,(3)群集における優占種の判定,(4)群集の多様性,(5)群集間の類似性,などについて要述する。
- 日本家屋害虫学会の論文
- 1998-12-30
著者
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