協働する見立て:ケース・フォーミュレーション
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概要
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ケース・フォーミュレーション(CF)は,認知行動療法の実践上,不可欠であるとみなされている。CFとは,クライエントと協働して構築される「見立て」の一種である。CFは治療計画を立て,介入を行う際の方向性を示してくれる作業仮説としての役割を果たす。本論文では,まず,CFの歴史,定義,手順について簡潔に述べる。次に,攻撃性を示す精神病のクライエントの事例を提示する中で,CFの具体的手順と,有用性について描き出すことを試みた。事例からは,1)治療導入の円滑化,2)クライエントの主体性の担保,3)併存問題の優先順位化,4)治療者の理論とクライエントの物語の統合,5)介入の失敗の外在化,6)異なる治療法の系統的統合に際して,CFが有用であることが示唆された。
- 2009-12-01
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