重度要介護高齢者の在宅サービスの利用実態と利用要因 : 長期在宅者と施設入所者の比較
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概要
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本研究は,愛知県内の居宅介護支援事業所利用者のうち,3年以上の在宅介護を受けている者(325人)と過去3か月以内に施設入所した者(102人)について,在宅時のサービス利用実態と利用要因の分析を行ったものである.独立変数にはサービス利用率を,従属変数にはAndersenの行動モデルに準拠し素因,利用促進要因,ニーズ要因を設定し,ステップワイズ法による重回帰分析を行った.結果は,施設入所者は長期在宅者よりもサービス利用率が有意に高く,サービス利用パターンが通所系と短期入所に集中する一方,長期在宅者はサービス間に利用の偏りが少ないことが判明した.サービス利用率を規定する要因についても両群で差異が認められ,施設入所者では素因,利用促進要因のみが影響を及ぼし,長期在宅者では,素因,利用促進要因,ニーズ要因が影響していた.これらの結果から,重度要介護高齢者の在宅支援をめぐる課題が提起された.
- 2010-08-31
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