在宅要援護高齢者のソーシャルサポート(1) : 日本とフィンランドの国際比較研究
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概要
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本稿は、北欧型福祉国家として知られるフィンランド・トルク市と、わが国の鎌倉市の在宅要援護高齢者を対象として、彼らのソーシャルサポートの授受の実態について比較・検討を行ったものである。その結果、公的な保健福祉サービスが発達したフィンランドにおいても、情緒的なサポートは、授受の両面において鎌倉市の高齢者と差異はみられないが、手段的なサポートおよび家族からのサポートに関しては、鎌倉市の高齢者の受領の度合いが高いことが判明した。また、種類別・提供主体別にみたソーシャルサポート間の相関関係は、経済的サポートを除いて両国の高齢者の間の類似性が高いが、それらを規定する要因は大きく異なり、フィンランドでは配偶者の不在、わが国では女性であることがサポートの受領を低める主要な要因となっていることが明らかになった。
- 首都大学東京の論文
- 1999-03-25
著者
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