少子高齢化時代の地域再編(<特集>少子高齢化時代の地域再編と課題)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1980年代以降,少子高齢化とグローバル化の進展が著しいが,両者は関連しあいながら日本の地域構造に大きな影響を与えてきた.バブル崩壊後の90年代の不況期には,東京一極集中が終わったかにみえたが,近年では「東京再集中」と「都心回帰」が顕著で,東日本と西日本との地域経済格差も顕在化してきている.少子高齢化問題は,地域的差異を伴って今後深刻化していくと考えられる.大都市圏では,都市型高齢者の量的増大と遠隔な郊外での高齢化の進行・住宅地の空洞化が,地方圏では高齢化率などの数値の大きさに問題の深刻さがみられ,中心市街地の空洞化が問題に拍車をかけている.こうした少子高齢化に加え,グローバル化,財政危機の下で,日本の地域政策は転機を迎えている.地域経済の自立や国際競争力の強化が政策課題として重視され,国土形成法や産業クラスター計画などの新たな政策が提起されているが,共通するのは,官民協働や産学官連携など政策主体の幅を拡げるとともに,政策の地域スケールとして地方ブロックを重視してきている点である.広域化の一方で,日常生活圏においては,「互助・共助」を強調した「コミュニティ」の役割が重視されてきている.
- 2006-12-30
著者
関連論文
- ルポ2 郊外都市は工場をどう受けとめていくべきか(ルポ 郊外の現在進行形,でくくるな-等身大の都市周縁)
- 少子高齢化時代の地域再編(少子高齢化時代の地域再編と課題)
- フォーラム 研究開発機能の集積をめぐるグローバル・ローカル関係--2009年度横浜地域大会・第2回日韓経済地理学シンポジウム
- グローバル経済・人口減少社会における日本の都市システムと都市内部構造の再編(変化する日本の都市の経済地理学)
- 研究開発機能の集積をめぐるグローバル・ローカル関係 : 2009年度横浜地域大会・第2回日韓経済地理学シンポジウム(フォーラム)
- 民間デベロッパーの街づくり (特集 「地理」にみる昭和の日本) -- (昭和50年代後半)
- 日本における地域経済循環と広域経済圏
- グローバリゼーションと産業集積の理論
- 特集インタビュー 産業立地政策のこれからを考える (特集 産業立地政策のこれからを考える--立地政策と立地センターの50周年を見据えて)
- 討論記録(抄録) (大会記事 経済地理学会第55回(2008年度)大会) -- (大会シンポジウム グローバル化時代の大都市--東京(圏)に焦点をあてて)
- 討論の概要と座長所見([大会シンポジウム]グローバル化時代の大都市-東京(圏)に焦点をあてて-,経済地理学会第55回(2008年度)大会)
- 学習地域におけるテーマ共有の重要性 : 東大阪地域の例
- 1C05 公的先端技術プロジェクト導入による地域の活性化 : 「学習地域」の東大阪の例((ホットイシュー) 地方公設試験場, 公立大学の法人化と地域イノベーション政策 (1), 第20回年次学術大会講演要旨集I)
- 地域構造の国際比較における視点と方法( 環境問題の多元化と経済地理学 : 循環型社会の形成にむけて)
- 談話室地域の再生と自律に向けて (特集 地域の再生と自律に向けて)
- 東京都心周辺部におけるオフィス空間の創出
- 特集インタビュー 「立地調整」の進行と地域イノベーションシステムの再構築 (特集 産業と都市--地域からの融合戦略)
- 産業集積地域における地域イノベーション (特集 産業と都市の関係の再構築--離反から融合へ)
- 地域の競争力と地域的イノベーションシステム
- 地域基盤産業の転換と地域イノベーション (特集 地域の再生と自律に向けて)
- 経済格差の地理的構造
- 地域経済循環の構造と産業集積地域 (特集 新たに動き始めた産業集積地域)
- 広域多摩地域の産業集積(大会巡検記録,経済地理学会第52回(2005年度)大会)
- 経済史の新展開と経済地理学 : 日本地域構造史の再検討を中心に([ラウンドテーブル2]「20世紀システムの経済地理-歴史的アプローチの再活性化にむけて-」,経済地理学会第52回(2005年度)大会)
- 都市集積理論とわが国都市雇用圏の現実(7月例会)(関東支部)
- グローバル競争下における産業集積政策の役割
- 地域自立のための地域産業論 (特集 地域の自立と発展戦略)
- 正常マウスの脾重量(脾腫Index)について
- 恙虫病リケッチアと感染宿主との関係に及ぼす季節的影響に関する実験的研究
- マレーシアにおける日系電子・電機企業の新展開(10月例会,関東支部)
- 編集にあたって(変化する日本の都市の経済地理学)
- 多国籍企業の立地と産業集積の理論
- 趣旨説明([大会シンポジウム]大都市圏におけるサービス・文化産業の新展開と都市ガバナンス,経済地理学会第58回(2011年度)大会)
- 特集インタビュー これからの産業振興戦略の構築に向けて (特集 地域と産業振興 : 地域を支える産業の再生に向けて)
- 環境問題と立地論 (特集 2010年代の立地論)
- 2010年代の立地論 (特集 2010年代の立地論)
- 製造業のグローバル化と工場立地の変容 (特集 製造業のグローバル化の進展と工場立地)
- 多国籍企業によるグローバル知識結合と研究開発機能の地理的集積
- 日本の産業集積地域における進化過程の検討(テーマ:アジアと日本の産業集積へのペースペクティブ(法政大学比較経済研究所と共催ミニワークショップ),3月例会,関東支部,例会記録(2012年1月〜3月),学会記事)
- 土地資源をめぐる政策的課題([ラウンドテーブル]現代日本の資源問題を考える,経済地理学会第59回(2012年度)大会)
- 地域政策論講義(6)経済地理学の系譜(下)
- 地域政策論議義(第5回)経済地理学の系譜(上)
- 現代的課題を立地論で解く (特集 立地論で考える)
- チューネンの農業立地論 (特集 立地論のすすめ)
- 立地論は何をめざしてきたのか (特集 立地論のすすめ)
- 集積論の系譜と「新産業集積」
- アジアにおける都市システム政策の展望
- Akira Yamasaki "Innovation of Semiconductor Clusters in East Asia"