発達障害の成人期について(合同シンポジウム:成人期の発達障害と心身医療,2009年,第1回日本心身医学5学会合同集会(東京))
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
発達障害は最初に子どもの年代で診断されることが多い障害の代表的なものであるが,発達障害とされる諸障害が成人で注目されるようになったのはわが国ではごく最近のことである.注目が集まるにつれ,成人の間に発達障害を見出したとの症例報告が増えているが,診断の困難さは成人における各発達障害の臨床像が必ずしも確立していないことにもある.診断を難しくしている最大の要因は,発達障害における併存精神障害の併発率の高さと多様さにある.難治性の,あるいは対応困難な成人期の精神障害や心身症の背景に発達障害が存在していないか否かを見極める視点が,この領域の臨床家にとって必須なものとなっている.こうした観点での精神医学および心身医学の整理が必要ではないだろうか.
- 2010-04-01
著者
-
齊藤 万比古
国立国際医療センター国府台病院児童精神科
-
齊藤 万比古
独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院児童精神科
-
齊藤 万比古
国立精神・神経センター精神保健研究所児童思春期精神保健部
-
齊藤 万比古
国立精神・神経センター精神保健研究所
-
斎藤 万比古
国立精神・神経センター国府台病院
-
齊藤 万比古
東京医科大学附属病院 小児科
-
齊藤 万比古
日本イーライリリー 医学科学本部
-
齊藤 万比古
国立精神・神経センター
関連論文
- 発達障害の成人期について(合同シンポジウム:成人期の発達障害と心身医療,2009年,第1回日本心身医学5学会合同集会(東京))
- 現状と課題
- 注意欠如・多動性障害に対する Propranolol の使用経験
- 新潟県中越地震後における子どものこころのケア活動
- 児童・思春期における精神科入院治療の留意点 (特集 児童思春期精神医学の最近の進歩) -- (子どもの精神医学)
- 国府台病院の精神科救急医療 (第2報) : 救急コンセンサス・ガイドラインの作成
- メンタルヘルスの広場 厚生労働省における新たなひきこもり対応ガイドライン作成の試み
- ADHDの長期転帰 (特集 ADHD--軽度発達障害とそだち(2)) -- (ADHDをどうとらえるか)
- 注意欠陥多動性障害(AD/HD)の青年期・成人期 (特集 1.注意欠陥多動性障害(AD/HD))
- 子どもの心の専門家 : 理想の研修, 私の研修 : 小児科医の立場から
- 小児科におけるAD/HD診断治療ガイドライン作成についての現状
- 児童思春期の気分変動と強迫性
- 児童思春期における情緒・行動の障害に対する精神医療・保健・福祉の対応・連携システムについて--「現状調査アンケート」の結果と考察 (〔国立精神・神経センター精神保健研究所〕50周年記念特集 精神保健研究の現状と課題)
- ADHDの薬物療法 (特集 注意欠陥多動性障害(ADHD))
- アスペルガー症候群の疫学 (特集 アスペルガー症候群--病因と臨床研究) -- (概論)
- 司会のことば
- 思春期の不登校・ひきこもりに対する自立支援について
- 注意欠陥/多動性障害(ADHD)の診断・治療ガイドラインについて
- 自閉症とアスペルガー障害 (子どもの理解--こころと行動へのトータルアプローチ) -- (子どもが陥りやすい「こころ」と「行動」)
- 17. 登校拒否の長期経過について : 市川第一中学校病院内学級卒業生の調査から(第850回千葉医学会例会・第9回千葉精神科集談会)
- 子どもの心を守るために--小児科医の立場から起立性調節障害を中心に (特集 子どもの心を守るために--各機関の取り組みと連携)
- 司会のことば
- 児童思春期精神障害(摂食障害を含む)の疾患概念と病態 : 発達危機という文脈での理解
- 第47回日本児童青年精神医学会総会を終えて
- 不登校の児童青年精神医学的観点
- 子どもの精神科専門機関の立場から
- 軽度発達障害における二次的障害 (特集 軽度発達障害の子どもへの支援と取り組み) -- (知っておきたい知識)
- 強迫性障害の精神療法
- アスペルガー症候群(障害)と不登校、家庭内暴力 (アスペルガー症候群を究める(1)) -- (繋がる)
- 子どもの攻撃性と脆弱性 ; 不登校・ひきこもりを中心に
- AD/HDと気分障害
- 症例検討(5)に対するコメント
- 児童・思春期における行為障害等の問題行動に対する地域の対応・連携システムについて
- 軽度発達障害--教育及び医療の取り組み (第5回子どもの心・体と環境を考える会学術大会記録) -- (特集2 生き生きとした子どもを育む環境作り)
- 児童精神医学の立場から (特別企画 非行臨床)
- 不登校だった子どもたちのその後 (特別企画 学校不適応とひきこもり) -- (子どもたちの病理)
- 精神科医療と発達障害 (特集 発達障害への対応--軽度発達障害を中心として)
- 第83回日本小児精神神経学会特別講演録 注意欠陥/多動性障害(ADHD)とその併存障害--人格発達上のリスク・ファクターとしてのADHD (特集:注意欠陥/多動性障害と行為障害(2))
- 子どものうつ病の非定型性について (特集 うつ病周辺群のアナトミー) -- (うつ病周辺群への考察)
- 注意欠陥/多動性障害は発達障害圏の中に包括し得るのか? (発達障害に関連する諸概念と診断基準について)
- 発達障害の子どもが大人になったらどんな特性が見られますか? (特集 「発達障害」の疑問に答える(1)理論・概念篇 Q&A)
- 子どもの心の専門医をどう育てるか (特集 子どもの心の専門家を育む)
- 司会のことば
- 不登校
- 合S4-1 発達障害の成人期について(合同シンポジウム4 成人期の発達障害と心身医療,近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- エビデンスに基づく子どもの精神療法
- ADHD治療システムの中の薬物療法, その意義と限界
- 対応の難しいAD/HDの治療 (特集 最近注目されている発達障害) -- (注意欠陥/多動性障害)
- 高機能広汎性発達障害 (特集 発達障害の診かた--プライマリ・ケア医に知ってもらいたいこと) -- (疾病)
- 診察中の困難への対処 (特集 小児科医が知っておくべき思春期の心)
- 思春期のこころの発達とその問題 (特集 思春期のこころと体) -- (総論:現状)
- 注意欠陥多動障害と併存障害 (特集 学習障害(LD)・注意欠陥多動障害(ADHD)) -- (2.注意欠陥多動障害(ADHD))
- 児童精神科における入院治療
- アスペルガー障害男児のプレイセラピー : 3年間の治療経過をふりかえって
- こどものこころの症状に気づいたら(14)不登校・引きこもり
- 思春期の病態理解 (特集 11歳から15歳の心的世界)
- 小児科研修としての児童精神科施設における経験 : 国立精神・神経センター国府台病院児童精神科での研修
- 市中病院小児科における小児心身症, 小児精神疾患, 発達障害などを対象とした外来の試み
- 遺糞症児童の遊戯療法過程 : 衝動性のコントロールをめぐって
- 受動的な心性を背景とした登校拒否男児の遊戯療法過程(人間科学編)
- 心因性発熱症男児の遊戯療法過程(人間科学編)
- マレイン酸フルボキサミン(デプロメール錠25・50)の小児のうつ病および強迫性障害に対する特別調査
- 書評 学校臨床ヒント集--スクール・プロブレム・バスター・マニュアル 若島孔文編
- 28. 登校拒否の病態について(第870回千葉医学会例会・第10回千葉精神科集談会)
- 精神疾患と心身症 (特別企画 子どもの心身症)
- 強迫性障害 (特集 気になる子どもたち--最新の発達障害医学から)
- 児童・青年期におけるSSRI/SNRIの使用実態と安全性に関する全国調査
- DSM-IVの読み方,使い方 (小児の診療と指導のガイドライン使い方) -- (各論 神経・精神疾患)
- 不登校への対応 (特集 精神科医からみた子どもの精神疾患)
- 青年期におけるメンタルヘルスへの取り組み(第12回)青年期のメンタルヘルス
- 司会のことば
- 教育講演 子どものパーソナリティ発達の障害 (第52回日本児童青年精神医学会総会特集(2)スローガン : 子どもと大人の児童青年精神医学)
- 子どものパーソナリティ発達の障害
- 子どもの心の臨床, 過去, 現在, そしてこれから