保育・介護労働の現状と課題 その4 : 保育所における地域子育て支援の実態調査を通じて(人文・社会科学系)
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概要
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わが国では、社会構造の変化とともに、子育てをめぐる環境も大きく変容した。かつて、子育ては、地域共同体のなかでの成員同士による相互扶助や拡大家族における祖父母のサポートにより成立していた。現代では、都市部を中心に核家族世帯が多くを占め、在宅親子の地域における「孤立化」が社会問題となっている。近年になると、改正児童福祉法や新保育所保育指針において、保育所が地域全体の中核となる保育資源であると明記されるなど、保育所における子育て支援の役割期待が大きく広がっている。すなわち、このことは、保育士に対する業務の多様化を意味しており、保育士の役割に保育所の入所児やその親だけでなく、地域の親子に対するサポート業務が含まれるようになったことを示している。そこで、本稿では、在宅親子に向けた保育所の子育て支援事業に着目し、ある首都圏の短期大学を卒業した保育士を対象とするアンケート調査をもとに、その実態を明らかにする作業を試みた。結果として、保育所における支援体制の限界が確認され、今後の子育て支援活動において、保育士だけに帰着しない、親自身・地域成員そして保育者の連携による相互扶助活動の実施がますます重要となることが示された。
- 2010-02-25
著者
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