ポリリン酸を用いたアントロンの重合
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概要
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低温での炭素調製,さらには擬一次元グラファイト構造の形成を目的とし,その第一段階として,ポリリン酸を触媒としたアントロンの重合によるポリアントラセン構造の形成の可能性について検討した.その結果アントロンからの脱水反応によりアントラセン重合物が生成することを確認し,さらにクロロホルム不溶分は2 量体以上の重合物で構成されていることがわかった.この重合物はさらなる処理で擬一次元的なグラファイトへ変換が可能であると考えられる.しかし,重合反応とともに脱酸素および水素転移反応等の副反応が進行することも明らかとなり,原料アントロン自身がアントラセンに変化してしまうこと,さらには水素の不均化反応も生じていることが明らかとなった.このことが重合反応を抑制してしまうと考えられる.また,得られた重合物は65%の炭素化収率を示した.
- 2006-03-31
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