ワインの抗酸化能に与える亜硫酸ナトリウムの影響
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概要
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赤ワインと白ワインは共に,人LDL(低比重リポタンパク)の酸化に対して強力な抗酸化作用を有している.ワインの抗酸化能は我々が開発したクメンヒドロペルオキシド/ヘモグロビン・メチレンブルー(CHP/Hb・NB)法で測定可能であった.赤ワイン(n=2),赤・白無添加ワイン(n=2),白ワイン(n=2)の抗酸化能は,それぞれ2200nmol/ml,350nmol/ml,830nmol/mlであった.ワインの酸化防止剤として添加された亜硫酸ナトリウムからの遊離型亜硫酸(二酸化硫黄)は,ワインが持つ天然の抗酸化物質のように振舞った.亜硫酸ナトリウムの添加目的なワイン中の酵素であるポリフェノールオキシダーゼの不活性化と,野生種酵母や細菌の増殖抑制である.ワイン中の遊離型亜硫酸(二酸化硫黄)の濃度は平均14.5mgと報告されていることから,ワインに添加された亜硫酸ナトリウムの抗酸化能はCHP/Hb・NB法では,約180nmol/mlと推定された.亜硫酸ナトリウム無添加ワインの抗酸化能は通常の赤ワインの1/6であり,白ワインの1/2であった.ワインの添加物である亜硫酸ナトリウムは我々にとっては好ましくないものと言われているが,無添加ワインの抗酸化能は低いレベルであった.
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