Bentall術後の大動脈基部再置換術症例の検討と術式の工夫
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概要
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大動脈基部再置換術は手技的にも複雑であり困難である.今回我々は弁付き人工血管置換術後における大動脈基部再置換術の手術成績と手技的工夫について検討した.対象は1997年1月〜2007年7月までに当院で施行した大動脈基部再置換術10例である.平均年齢は38.7±15.5歳で7例が男性であった.初回手術で使用した人工弁は全て機械弁であった.初回手術時の冠動脈再建法は,Inclusion法が7例(70.0%),Graft Interposition法が2例(20.0%),Button法が1例(10.0%)であった.再手術の原因は仮性動脈瘤形成が8例(80.0%),人工弁感染が2例(20.0%)であった.また初回手術時に使用した機械弁を再手術時に5例温存可能であった.再手術の成績については,手術死亡を認めなかった.平均観察期間は28.4(6〜77)ヵ月で,遠隔期死亡を2例に認め,原因は敗血症と胸腹部大動脈瘤破裂であった.観察期間中に血栓塞栓症,再手術,冠動脈イベント,冠動脈吻合部瘤は認めなかった.再手術後の5年生存率は75.0±15.8%であった.大動脈基部再置換術の早期遠隔成績は満足のいくものであった.冠動脈吻合部瘤で再手術となったものに関しては初回手術時の人工弁を温存することが可能であった.また,大動脈基部再置換術に関して,Button法が施行できない場合,Separate Interposition法は選択肢の一つとなりえると考えられた.
- 東京女子医科大学の論文
著者
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黒澤 博身
東京女子医科大学 心臓血管外科
-
青見 茂之
東京女子医大心研外科
-
黒澤 博身
榊原サピアタワークリニック
-
森元 博信
東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器小児外科
-
斎藤 聡
東京女子医科大学心臓血管外科
-
黒澤 博身
東京女子医科大学心臓血管外科
-
黒澤 博身
東京女子医科大学心臓病センター心臓血管外科
-
富岡 秀行
東京女子医科大学日本心臓血圧研究所
-
青見 茂之
東京女子医科大学心臓血管外科
-
青見 茂之
東京女子医科大学・早稲田大学連携先端生命医科学研究施設(twins)
-
青見 茂之
仙台循環器病センター外科
-
青見 茂之
東京女子医科大学外科
-
青見 茂之
東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科
-
冨岡 秀行
東京女子医科大学病院心臓血管外科
-
富岡 秀行
東京女子医科大学病院心臓病センター心臓血管外科
-
冨岡 秀行
東京女子医科大学
-
青見 茂之
東京女子医科大学 心臓血管外科
-
黒澤 博身
東京慈恵会医科大学心臓外科
-
森元 博信
東京女子医科大学病院心臓病センター心臓血管外科
-
青見 茂之
東京女子医大心臓血管外科
-
青見 茂之
東京女医大 医 心臓血管外科
-
斎藤 聡
東京女子医科大学 心臓血管外科
-
黒澤 博身
東京女子医科大学
-
斎藤 聡
東京女子医科大学
-
富岡 秀行
東京女子医科大学心臓病センター心臓血管外科
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