開放終端同軸型プローブを用いた人体組織の電気定数In-Vivo測定(一般講演)
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概要
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電波の人体安全性評価には人体組織の電気定数が不可欠であるが,周波数領域測定法では,人体の特定組織を対象としたin-vivo測定は容易でない.本研究では,フランジサイズの異なる3種類のSMAレセプタクル(開放終端型プローブ)と開放終端セミリジット同軸ケーブルを用いて,額,腹部,前腕部に対するインピーダンスをネットワークアナライザで100MHzから25GHzの周波数範囲において測定し,これからMisraの式を解くことで複素比誘電率を推定した,結果の妥当性検証のためにネットワークアナライザと開放終端同軸プローブ(Agilentプローブ)を用いて,同組織の複素比誘電率を100MHzから40GHzの周波数範囲で測定し,これらを推定値と比較した.その結果,SMAレセプタクルによるインピーダンスの測定結果は,フランジサイズの影響をほとんど受けず,セミリジッド同軸ケーブルのそれよりも低めであり,比誘電率も低めに推定されることがわかった.複素比誘電率のAgilentプローブによる測定結果との比較から,額ではSMAレセプタクルでは共に低めに推定されるが,セミリジッド同軸ケーブルによる推定値の実部は100MHz〜5GHz,虚部は500MHz〜3GHzにおいて概ね一致すること,しかし腹部と前腕部ではSMAレセプタクルによる推定値の実部は100MHzから数GHz,虚部は数百MHzから数GHzまで概ね一致するのに対してセミリジッドケーブルでは高めに推定されること,などが確認できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-10-15
著者
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