電池とモーターから始める高校物理
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概要
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80年代に学ぶ生徒に物理を教えるときには,80年代の例を引くべきである.古くさい例を引いて話したのでは,生徒の心を引くことはできない.しかるに,これまでの物理の教育では,ある法則を教えるとき,その法則が発見された時代の例をあげることが多かった.近年,物理の授業に歴史を取り入れる試みが多く見られるのは,そうした古さを和らげようとしてのことではないかと思われる.本論文は,現代生活の中から例を引いて物理を教えるため,新しく作った物理コースの素案である.素案は20章からなり,電池・電球・モーター・電熱器・発電機・位置エネルギー・けい光燈・慣性・運動の法則・クーラー・電磁石・力のつりあい・力と運動・交流・音・電波・光・光電素子・原子の世界・物理の世界の順に展開する.電池とモーターから話を始めるのは,現代の日本のこどもが初めて手にする自然科学の産物が,電池とモーターであるという認識に基づく.
- 日本物理教育学会の論文
- 1981-02-28
著者
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