心理学レポートに見る大学生の関心領域
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概要
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本報告では,平成10年度の大学生が提出した心理学のレポートを整理し,その年度の学生の心理学における関心領域について検討した。744件の提出レポートを整理した結果,臨床領域のレポートが44%,社会領域が22%,人格・発達・原理・感情・感覚知覚・学習・運動の各領域が合わせて23%,その他が11%の割合を占めた。臨床領域では「自殺」,「心配性」,「無気力」,「不安」,「やさしさ」,「多重人格」などのテーマの選択件数が多かった。社会領域では,「犯罪心理学」,「うそ」といったテーマについての選択件数が多かった。全領域を通して選択件数の多い著者は,福島章,中村希明といった犯罪心理学に関する新書の著作をもっている著者たちで,河合隼雄,国分康孝といった臨床関係の著書を持つ著者たちがこれに続く。また学科別の提出レポートの分析から各学科生の傾向も検討された。全般的に見ると平成10年度の学生のレポートから,臨床領域と社会(特に,犯罪心理学)領域への高い関心がうかがわれた。このような関心の傾向の背景に,心理的問題や日常での犯罪に対する不安が考えられる。
- 駒澤大学の論文
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