老人保健施設への入所にかかわる老人の自己決定に関する研究
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概要
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本研究は,老人保健施設への入所にかかわる老人の自己決定プロセスを明らかにするために, 32名の老人とその家族に半構成の面接を行った.その結果,以下の7つのタイプの《入所に関する自己決定プロセス》を見いだした.(1)入所を主体的に決定できた【主体的に決定】,(2)与えてもらった選択肢に肯定的に順応し,入所を決定した【与えられた選択肢に順応】,(3)家族が決めてくれたことを信頼し,委ねるという決定をした【家族の決定に委託】,(4)あきらめたり,我慢して家族の決定に従うという決定をした【家族の決定に忍従】,(5)自分にとって合理的に問題を処理し,家族のした決定に譲り従う決定をした【家族の決定に譲歩】,(6)家族に言われるまま,決断することができないまま施設に入所してしまった【決定不能】,(7)決定に全くかかわることができずに,施設に入所してしまった【決定に関与させてもらえない(自己決定プロセスなし/全くの他者決定)】.
- 日本老年看護学会の論文
- 1997-11-15
著者
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