振動音響伝搬系のインパルス応答の自己相似解析(<小特集>留学生による日本語技術論文)

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概要

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床衝撃は固体から空中への伝搬経路を通して,いろいろな箇所に波動が伝搬され,音環境を悪化させる.したがって,伝搬系のインパルス応答から,音の豊かな響きや明りょう度の良さ等の室内音場の音響性能を評価することができる.そこで,床衝撃音レベルの測定方法JIS A 1418-1によって,上階床面の振動加速度と階下部屋の音圧を測定し,それらの時系列信号を用いて,振動音響伝搬系のインパルス応答を計算した.そのインパルス応答の自己相似解析を行い,解析から得られたアトラクタの分布がある特定の時間帯に集中することを述べる.また,アトラクタとそれらアトラクタを構成する反復関数系を用いて,振動音響系のインパルス応答を再構成する.再構成した波形と原波形との相関係数は0.98であった.これらの結果から,アトラクタがインパルス応答の自己相似性の特徴を表していることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-12-01

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