人体の特徴的な寸法値の組に基づくバーチャルヒューマンの体形生成手法(コンピュータグラフィックス)

概要

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近年のコンピュータ性能の急速な向上に伴い,複雑な三次元形状を扱うことが容易になりつつある.しかし,人間の体形のように複雑な曲面から構成される自然物を,コンピュータ内に作成することは,依然として困難な問題であり,デザインセンスや膨大な時間,そして経験が要求される.これは,人間そのものや,人間を取り巻く環境をコンピュータ上で扱う際の大きな障害となっている.この問題に対し,本論文では,様々な体形モデルを簡便に生成する手法を提案する.この手法は,標準モデルを出発点とし,人体の特徴的な寸法に基づいて配置された操作点により形状変形を行い,目的の体形モデルを得る.人体の形状を表現する寸法は,バスト,ウエスト,ヒップなど,体節の周囲長を与えることが多く,必要な場所に必要な数の操作点を配置可能なガウス関数に基づくFree-Form Deformation(GFFD)を用いた変形が効果的である.このGFFDを基本とし,与えた寸法値を満たす体形モデルの生成手法を実装し,一つの標準モデルから様々な体形モデルが生成できることを確認した.
2006-09-01