パケット中継処理/制御処理分散型ノードのソフトウェア構成(ネットワーク)

概要

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近年,インターネットの大規模/高速化,及び提供サービスの高度化が進んでいる.インターネット経路の増大や,近年のIP-VPNの普及に伴う収容ユーザごとの経路計算処理に伴い中継ノードは膨大なCPUリソース及びメモリリソースを必要としている.こうした需要に対し,我々はネットワークにおけるパケット中継ノードの効果的な性能/機能の向上手段として,中継処理/制御処理分離ノードアーキテクチャを提案する.本論文では既存のハードウェア中継ルータに,汎用OSを用いた安価な汎用PC/ワークステーションを付加し,ルータの制御処理を分散させるシステムを構築し,ルータの制御処理性能を改善するアーキテクチャについて述べる.本アーキテクチャは,ルータのインタフェースや経路表等の通信オブジェクトを,付加した機器上の仮想化オブジェクトとして見せ,ルータの制御処理を,付加した機器に委譲しつつもあたかもルータ上で動作しているように機能する仕組みを提供する.該構成のシステムを用いて分散アーキテクチャとすることにより,分割によるオーバヘッドが存在するものの処理内容によってシステム全体で大幅な性能の改善を図れることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-04-01