社会ネットワーク分析による農山村集落の今後を担うリーダーの構造 : 岩手県西和賀町S集落の事例
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概要
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現在,日本の農山村集落は少子高齢化による,担い手不足など様々な問題を抱えている。今後の農山村集落の維持・活性化のためにはリーダーが必要不可欠である。我々は岩手県西和賀町のある集落で,そのリーダーが農山村集落内の社会で,どのような人的関係のもとでリーダーとして存在しているのか,その構造を社会ネットワーク分析を用いて把握した。その結果,次のことが明らかになった。まず集落の区長は,今後の集落を担うリーダーとしての機能は単独では果たしていなかった。区長には,区長をリーダーとして機能させる重要な2名の人物が存在した。その2名は区長が持ち得ない社会ネットワークをそれぞれ有していた。1人の持つネットワークは集落内の情報共有を促進する機能,もう1人の持つネットワークは古老との橋渡しをする機能を持っていると推察された。この2名の社会ネットワークの働きが,区長にとって有益であると考えられた。以上より,集落の今後を担うリーダーの構造は,社会ネットワーク上,複数名で成立していると考えられた。
- 2009-08-01
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