ミャンマーにおける1998年初等教育カリキュラム改訂の社会学的分析 : 新設社会科を中心に(メディアと社会)
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概要
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Wong(1992)は,20世紀におきた社会科の世界的な普及を,愛国主義者の養成から合理的市民の育成という,学校文化に介在される大衆文化の性質の変化と論じた(Wong,1992).1998年,ミャンマーでは児童中心を方針とした初等教育のカリキュラム改訂が行われ,社会科が導入された.このことは,近代の言語を共有するミャンマーの意志表示なのであろうか.まず,社会学におけるカリキュラム研究の系譜を吟味し,カリキュラムの分析単位を検討する.イギリスにおける社会科の成立と衰退の経緯を吟味し,知識「内容」と知識「形態」の観点から,カリキュラム・モデルと社会科との関連を考察する.次にイギリスの1995年ナショナル・カリキュラムにおける「地理」と「歴史」,およびニュージーランドの1997年ナショナル・カリキュラムの「社会科」を対比する.そのなかでとらえられる社会科の特質との関連において,ミャンマーに成立した社会科の性質を検討する.
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