High-flow bypassおよび近位側結紮術後に再発をきたし遠位側クリッピングを要した海綿静脈洞部内頚動脈巨大動脈瘤の1例
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概要
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71歳,男性.視力視野障害で発症した左海綿静脈洞部巨大内頚動脈瘤で,proximal ligationにhigh-flow bypassを併用し,術中および術後1ヵ月目に完全閉塞を確認した.しかし2ヵ月後に左動眼神経麻痺が出現し,high-flow bypassを介して動脈瘤の再増大を認めた.遠位側クリッピングを行って動脈瘤は完全閉塞し,症状は改善した.海綿静脈洞部巨大脳動脈瘤はproximal ligation+high-flow bypassが一般的な治療だが,今回のようにいったん閉塞した動脈瘤がbypassを介して再増大をきたすこともあるため,初回よりトラッピングが理想的と考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2009-04-20
著者
-
伊藤 理
新古賀病院脳卒中脳神経センター脳神経外科
-
一ツ松 勤
独立行政法人国立病院機構嬉野医療センター脳神経外科
-
一ッ松 勤
新古賀病院脳卒中脳神経センター脳神経外科
-
一ツ松 勤
浜の町病院(共済) 脳神経外科
-
一ツ松 勤
新古賀病院脳卒中脳神経センター脳神経外科
-
有村 公一
新古賀病院脳卒中脳神経センター脳神経外科
-
石堂 克哉
新古賀病院脳卒中脳神経センター脳神経外科
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