メスアカミドリシジミの縄張り闘争に見られる日内変動
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概要
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メスアカミドリシジミの雄は配偶縄張りを巡って,お互いに相手の周りを飛び回る闘争(卍巴飛翔)を行う.生息地での観察から,日内の時刻が進むにつれて闘争時間が短くなることが明らかになった.詳しくデータを分析したところ,気温の変動が闘争時間の変動を部分的に説明することが分かった.即ち,気温が低いときの方が闘争時間は長くなる.チョウの縄張り行動に対して熱はストレスになっているのだろう.しかし,気温の効果が考慮された上でも,闘争の起こった時刻が早いほど,闘争時間は長くなった.一日の縄張り活動が始まるときには,雄同士はお互いの縄張りを調停するために,長い闘争が行われている可能性が考えられる.
- 2009-03-30
著者
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竹内 剛
Department Of Zoology Graduate School Of Science Kyoto University:(present Office)department Of Biof
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竹内 剛
Center for Ecoloaical Research, Kyoto University
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