ムギヒゲナガアブラムシSitobion akebiae(Shinji)の一次寄主について
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概要
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京浜地区の臨海部の公園に栽植されているサンショウバラとハマナスを卵越冬の寄主として利用しているSitobion属アブラムシを発見し,その種名と生態を調査した.これらのバラ属から採集された幹母,無翅胎生雌,春季移住雌,産卵雌,雄の各モルフの形態は,バラ属に寄生することが知られている同属他種とは違いがある一方,アケビ属に寄生するムギヒゲナガアブラムシSitobion akebiae(Shinji)とは差異が認められなかった.また,バラ属の春季移住雌をイネ科植物へ移住させて得られた子世代の有翅胎生雌も,アケビ属のムギヒゲナガ春季移住雌をイネ科植物へ移住させて得られた子世代の有翅胎生雌と差異はなかった.これらのことから,このSitobion属アブラムシはムギヒゲナガと同定され,サンショウバラとハマナスは,ムギヒゲナガの移住性個体群の新たな一次寄主として初めて記録される.
- 2008-09-25
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