全国の「歯の塚」等に関する調査研究
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概要
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現在,歯の塚に関するまとまった資料は,加藤増夫著「歯の塚探訪」が唯一のものである.その中に掲載されている宮城県仙台市の歯の塚についても,すでに2回移転され,かなりの環境変化が認められる.全国的にみても建立時と異なり,学校歯科医令(1931年)から学校保健法の公布(1958年)などにより,学校教育ならびに学校保健の管理体制,国民の意識変化などの社会的背景によって,歯の塚をめぐる環境変化がみられる.そこで全国の調査を着手し建立当時の趣旨を社会的視点からとらえ,歯の塚等に関する全体像を把握し,現状と統計的に比較検討したところ,今後の歯の塚,歯の塔などのあり方について極めて示唆に富む調査成績を得た.調査方法:上述の著書を手がかりに参考資料とし,建立者ならびに管理者宛に質問表を送付すると同時に,歯の塚等に関する情報,意見などを収集した.調査結果:以下の項目について述べる.1.建立当時の状況 1)歯の塚等の建立の年 2)建立者の分類と県別 3)建立物の名称 4)建立の主な趣旨と収納品 5)建立当時の建立物の管理2.現在の状況 1)建立物の現在の所在と管理 2)関連行事の現状について3)毎年の収納品について 以上について総括すると,今回,確認し得た全国48基の歯の塚(歯の塔,愛歯の塔,歯の塚,歯の碑等)に関して,過去の建立当時の社会的時代背景と,現在ではかなりの意識変化,対応変化がみられた.
- 日本歯科医史学会の論文
- 2002-03-29
著者
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