明治期における群馬県の産婆養成のはじまり : 津久井磯の個人史から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
目的:明治期に生きた津久井磯の個人史から「産婆並びに病人看護婦養成」,「群馬産婆会」の創立に至った所以を明らかにする.方法:津久井磯が群馬県知事宛に申請した「私立産婆学校設立御伺書」,「津久井磯遺徳碑」,当時の新聞,群馬県史,前橋市史,議会文書等からの史料収集,整理,精読し,津久井磯の背景と「産婆並びに病人看護婦養成」および「群馬産婆会設立」との関連を分析する.結果:(1)津久井磯は,自ら校長となり私立産婆学校を開校し,人々に最良の看護が受けられるよう質の向上を目指して産婆自身による教育を行った.このことによって無資格者を少なくした.(2)群馬産婆会を組織し,行政や社会へ産婆の質向上を目指して組織的に働きかけると共に,明治期の職業婦人として先駆的役割を果たした.(3)群馬産婆会を組織し,職業的倫理を広め産婆の社会的地位を高めた.(4)津久井磯は,明治の近代化の真っ直中を生きた人であり,常に社会に目を向け,産婆の身分の確立を目指して挑戦し続けたと言える.
著者
関連論文
- 明治期における群馬県の産婆養成のはじまり : 津久井磯の個人史から
- 看護系大学における安全管理教育の現状と課題
- 看護系大学における安全管理に関する教育内容の現状 : シラバスの記述内容の分析を通して
- わが国の看護技術に関する図書の現状 : 「看護技術」の概念規定に焦点を当てて
- 看護基礎教育におけるアセスメント技術教育研究の動向 : 過去5年間のフィジカルアセスメント技術教育研究に焦点を当てて
- 基礎看護技術習得のための学生の自主的学習活動 : 学生による教材選択の実態
- 看護記録作成のための教育プログラムに関する研究 : 第1報 看護記録の概念枠組みの検討
- 腹部マッサージによる便秘の緩和 : 青年女子においての効果
- いま、考えてほしい倫理の問題(7)日常の看護活動における道徳的・倫理的配慮