30. 釧路沖地震による下水道施設の被災箇所の特徴について

概要

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1993年釧路沖地震の際、釧路町では約20個のマンホールが浮上した。また、復旧時の調査によると、釧路市および釧路町の下水道管が多くの箇所で浮上した。ただし、このような被害は泥炭地盤に多く発生していた。これらの原因を調べるため、代表的な地盤モデルに対して一次元の地震応答解析を行った。一方、地震後に建設省などで地盤調査結果が行われたため、これと比べたところ、下水道管を敷設するにあったって埋め戻した土が液状化し、それによりマンホールや下水道管が浮き上がったのではないかと推定された。とこらが、既往の地震被害を振り返ってみると、新潟地震の際に浮き上がった例があるものの、これまであまりこのような被害は顕著にあらわれてきていなかった。そこで、埋戻し土の液状化だけでマンホールや下水道管が浮き上がるかどうか、振動台を用いて実験を行ってみた。実験にはマンホールおよび下水道管の模型を用い、埋め戻しの幅や深さ、密度をいくつか変えて実験を行ってみた。その結果、これらの条件によって、浮上り易さが異なることが明らかになった。