介護予防における学生の学び : キネステティクスを応用した体験学習のレポート分析から
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概要
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本研究の目的は,形態別介護技術Iで介護予防の講義をおこなった。その際に介護予防について利用者の体を理解するためにまず自分たちの体を理解するところから始めることが大切であると考え,キネステティクスを応用して体験学習を行った。その演習の終了したレポートから学生の学びえた内容を抽出し・分析を行いその効果を確認してこれからの講義のあり方を検討する為の参考とすることである。学びを明らかにする方法として,介護技術Iを終了した一年学生34名が記述した「体の仕組みと動きについての体験学習からの学びについて」より分析を行った。分析には,内容分析の手法を用いた。その結果,学生の学びは【五感を活かす】【介護予防】【こころとからだのしくみ】【腰痛予防】の4つのコアカテゴリが形成された。これらの学びは,これから平成21年度の1450時間から1800時間のカリキュラムの編成と25年度からの介護福祉士国家試験の導入に伴いどのような学習効果があるか検討すべき資料とし基盤となりうる要素になっていると考えられた。また,キネステティクスについては「人の自然な動きの学習」として「自分の体を動かすこと」が介護予防の目標の体験学習として効果があることが示唆された。なお,ここでは介護予防の背景である健康寿命の延伸や第3次介護予防についての理解については触れず,あくまでも体験学習を通しての学びについての介護予防効果を探求することとした。
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