福祉系短期大学生の福祉職志望意識の変化に及ぼす要因の検討第1報
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概要
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介護福祉士は他の職種に比較して離職率が高いことから,在学中の学生における福祉職継続志望と学習意欲の変化について調査した。対象を,入学後半年以内の学生と,学内講義を終了し,実習を体験した2年生前半とした。体験を通じることによって福祉職の志望動機への何らかの影響が生じていると考えたからである。仮説として福祉系短期大学の1年生前半と2年生前半では,学生の「福祉職志望を継続する気持ちの変化に影響がある」また,「現在の学習意欲について差がある」とした。方法として入学後の福祉職志望の変化,現在の学習意欲に対する質問を作成し,1年生(入学後半年)2年生(入学後1年半)の学生の質問調査を集計し,Mann-Whitney検定単純集計及びクロス集計を行った。結果,福祉職志望を継続する気持ちの変化では,5項目に有意差を認めた。実習を除く各項目に対して1年生の方がすべての項目の素点が高く,学習意欲では明らかな有意差は認められなかった。よって仮説「福祉職志望を継続する気持ちの変化に影響がある」を認め,「現在の学習意欲について差がある」は棄却された。2年生後期以降の学習意欲の低下が,就職後の離職率に影響すると考えられた。
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