菓子類の認知度および嗜好性について
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概要
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菓子類について,洋菓子,和菓子,中華菓子にわけ年代別の認知度・嗜好度を調べた結果,以下のことが明らかとなった。1.洋菓子の認知度は年代別での差はほとんどみられなかった。2.洋菓子の嗜好度はクレープ,ワッフル,クッキー,タルトに年代別の有意差がみられた。20歳代以下に好まれていた。3.和菓子はきんつば,鹿の子の20歳代以下の認知度が低かった。4.和菓子の嗜好度は羊かんに有意差がみられ,30歳以上に好まれた。5.中華菓子の認知度は年代別に関わらず低く,ゴマ団子の認知度が高かった。6.中華菓子の嗜好度は中華パイに有意差がみられ,20歳代以下に好まれた。7.よく食べる菓子の年代別比較では洋菓子,スナック類に有意差がみられ,これらは20歳代以下に好まれていた。以上のことより,認知度の高い菓子類は好まれ,認知度の低い菓子は好まれない傾向にあった。現在市場に出ている菓子類は洋菓子が中心であり,和菓子は限られた種類しかない。また洋菓子類は,クリーム類や果物類などが同時に食べることができ,味に面白さがある。一方,和菓子については,市場で見ることも少なく,認知度も低く食べる機会が少ないことなどから,食べたことがなく,また好まないという結果であった。若い年代が,年齢が経るとどのような嗜好に変化していくのか興味あることである。中華菓子については,わが国では市場においても一般的な菓子ではないといえよう。栄養面から考えれば,洋菓子のほうが和菓子よりも,脂質が含まれることからエネルギー量は高い。また和菓子の材料である豆類は,機能性に富んだ食材であるので健康にも寄与する。今後このような観点も含め,洋菓子と和菓子の嗜好の差の理由なども検討していきたい。
著者
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吉田 惠子
つくば国際短期大学
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柳生 純代
つくば国際大学
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小松 明美
つくば国際大学
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吉田 恵子
つくば国際短期大学
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鈴木 康代
つくば国際短期大学
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荒井 桃子
つくば国際短期大学
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岸 百合恵
つくば国際短期大学
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安田 早希
つくば国際短期大学
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