認定こども園における教育・保育内容及び方法の在り方(1) : 創設期の課題を中心として
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概要
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認定こども園は、保護者とこどもの最大利益を念頭において創設された乳幼児のための教育・保育施設である。秋田県では、経済特区としての規制緩和の恩恵を受けつつ試行した「幼保一体化施設の在り方に関する研究指定保育施設」による検討を踏まえて、法律の施行に合わせて県条例の制定を行なった。認定子ども園には、2006年10月1日現在、公立施設4箇所民間施設1箇所計5施設が認定を受けている。認定こども園の今後の発展充実のためには、次の諸点が初期段階での問題点として浮かび上がった。(1)認定園の運営全体にとって、保育内容と保育方法の質が問われ、経営の展開そのものもその成果にかかっている。(2)保育内容の充実と展開の方法の可否は、指導計画の幼保共通理解に立つ枠組みの成否にかかっており、それらの充実改善が求められている。(3)望ましい保育の指導実現のためには、諸機関との連携と幼児を仲立ちとする諸行事の円滑な運営と、その中での幼児同士の交流のあり方が鍵を握ることになる。また、今後の検討課題としては次の3点が列挙される。行政・施設現場当事者・関係有識者の緊密な連携と協力によって、制度の望ましい運用への努力と内容の充実改善が望まれる。A.保育内容面の継続的な改善努力を続ける一方で、園児の様々な交流の在り方を検討すべきである。B.指導計画の最適化を望むためには、未満児保育の在り方を常に意識して、発達程度に即応したいっそうの改善を図ることが必要である。C.成熟した制度にするためには、行政・学識経験者・現場当事者が密接な連携をとって充実改善に努力すべきである。
- 聖園学園短期大学の論文
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