学生保育サポーター事業のプログラム評価
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概要
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現代社会における子育て支援の課題は、1.若い世代に対する親準備教育の提供、2.母子カプセル状態で孤立しがちな子育て家庭への支援、3.コミュニティ・メンバーを主体とした地域ぐるみの子育て支援ネットワーク作りであるといえる。宮崎公立大学社会心理学研究室とNPO法人ドロップインセンターは、このような課題の解決を目指して、2006年度より、宮崎市とその近郊において、学生保育サポーター事業を行っている。これは事前に研修を受けた学生保育サポーターが週に1回、原則として2人1組で同じ家庭を訪問し、おむつ替えや育児補助、子どもの遊び相手などの活動を行うボランティア活動である。本報告は、プログラム評価の手法を用いて、学生保育サポーター事業を検討し、プログラムの改善につなげるとともに、現代社会の緊急課題である子育て支援に必要な情報を提供するものである。本事業への参加学生・家庭を対象にアンケートを実施した結果、学生サポーター事業は参加者から高く評価されていた。すなわち、参加学生は子育てに関する自信がつき、自分が親になることをイメージできるようになり、地域での子育て支援活動に関心を持つようになっていた。参加家庭の母親たちは学生の家庭訪問が子育てのサポートになり、子どもに家族以外の人と接する機会を与えることができ、母親自身も家族以外の人と話す機会を得て、人間関係が広かっていた。最後に、本事業の新たな展開の可能性が示された。
- 2009-03-06
著者
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