ぱんとぽん及ビぱびなーるノ家兎腸管運動ニ對スル作用ニ就テ
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概要
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1)ぱんとぽんニ就テもるふいん及ビ阿片ハ臨床上止瀉劑トシ腸管ヲ鎭靜スル爲メ使用セラル,而シテもるふいんノ作用ニ就テハ其ノ使用量使用セルもるふいん製劑ノ種類及ビ動物ニヨリ種々ニシテ實驗成績モ今尚一致セリト云フヲ得ズ.或ハ交感神經中樞ニ,或ハ滑平筋ニ,或ハ迷走神經ニ其ノ基因ヲ置ケリ.阿片及ビぽんとぽんハ止瀉劑トシテハもるふいんヲ凌駕スル事ハ臨床上ノ經驗ニヨリ明カナリ.尚ぱんとぽんハ阿片ノ總あるかろいどヲ含有シ,鎭痛,鎭靜ノ目的ニ廣ク使用セラルルモノニシテ其腸管運動ニ及ボス作用ノ試驗ニ就テハ剔出腸管,生體腸管何レニ於テモ研究セラレヲルモ其ノ自律神經中樞ノ影響ニ就テノ實驗ハ之レヲ見ズ,故ニ余ハ此ノ影響ヲ確定セン爲メ次ノ實驗ヲ行ヘリ.即チばんとぽんノ有効量對kg0.005g乃至對kg0.01gノ靜脈内注射ニ於テハ家兎腸管運動ハ減弱シ緊張ハ下降ス.然ルニ増量シテ對kg0.02gノ靜脈内注射ニ於テハ注射後一過性ノ緊張上昇ヲ來スモ,次デ緊張ハ下降シ振幅ハ著シク減弱シ腸管運動ハ遂ニ靜止シ,爾後永ク觀察スルニ極メテ微弱ナル運動ヲ起スモ正常状態ニ復歸セズ.之レ等ノ状態ハあとろぴんヲ以テ前處置セル家兎腸管ニぱんとぽん對kg0.02gヲ注射スルニ一過性ノ緊張上昇ヲ來スモ其ノ程度ニ於テ少シ減弱セルノ感アルヨリ見レバ其ノ大量ノ場合ニ於テハ其ノ刺戟ハ亦迷走神經自身ノ末梢ヲ或程度迄亢奮セシムルモノナリ.而シテ兩側迷走神經切斷家兎腸管ニ於テハ正常家兎ニ於ケルト同樣ぽんとぽんハ對kg0.01gノ注射ニ於テ其ノ腸管ハ抑制セラレ,兩側内臟神經切斷家兎腸管ニぱんとぽん對kg0.01gヲ注射スルニ振幅ノ減小モ緊張ノ下降モ見ズ.而シテ剔出家兎腸管ニ於テハ余ノ實驗ニ於テハ常ニ抑制セラレ大量ニ於テハばりうむヲ加フルニ作用セザルヲ見レバぱんとぽんハ剔出家兎腸管ニ於テハ常ニ滑平筋自身ニ作用シ之レヲ麻痺セシムルモノナリ.叙上實驗成績ヨリ觀レバぱんとぽんハ剔出家兎腸管ニ於テハ滑平筋自身ヲ麻痺セシムルモ,生體家兎腸管ニ於テハ主ニ中樞殊ニ内臟神經中樞ヲ亢奮セシメ,腸管運動ヲ抑制セシムルモノナリ.2)ぱびなーるニ就テぱびなーるモぽんとぽんト同樣鎭痛,鎭咳,鎭靜劑トシテ廣ク臨床上應用セラルル藥劑ニシテ腸管ニ對シ如何ナル作用ヲナスヤ,其ノ腸管鎭靜ニ對スル本態ハ如何ナル中樞ニ作用スルヤ否ヤヲ確定セントシ本實驗ヲ試ミタリ.即チぱぴなーる對kg0.0005kg以上ニ於テハ腸管運動ノ抑制ヲ起ス故ニ余ハ對kg0.005gノぱびなーるヲ靜脈ニ注射スルニ數秒ニシテ腸管運動ヲ抑制セラル而シテ此レ等ハあとろぴんヲ以テ前處置セル家兎腸管ニ於テモ同樣ノ抑制ヲ見ル,尚兩側迷走紳經切斷家兎腸管ニ於テモ正常家兎腸管ト同樣ノ變化ヲ呈セド兩側内臟神經切斷家兎腸管ニ於テハ抑制作用ヲ表ハサズ,尚剔出家兎腸管ニ於テハ其ノ小量ハ腸管運動ヲ亢進振幅ヲ増大スルノ傾向アルモ増量セバ常ニ抑制的ニ作用シ筋自身ヲ侵スモノナリ.即チぱびなーるモぱんとぽん同樣主トシテ中樞即チ内臟神經中樞ヲ亢奮シ抑制作用ヲ現ハスモノナリ.
- 京都府立医科大学の論文
著者
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