血液及ビ榮養液中ノかるちうむ含有量ガあどれなりん,あどれなろんニ對スル家兎腸管ノ興奮性ニ如何ナル役割ヲ演ズル乎
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概要
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かるちうむ,なとりうむ及ビかりうむいおんハ生體ニハ不可缺ナル要素ナルコトハRinger及ビLockeノ夙ニ唱導セル所ニシテかるちうむいおんノ増減ハ神經及ビ筋ノ興奮性ニ影響スルコトハ周知ノ事ナリ.而シテ爾來榮養液中ノかるちうむ含有量ノ増減ガあどれなりんノ作用ニ及ボス影響ニ關スル業績ハ枚擧ニ遑アラズ.且其ノ實驗成績モ多岐ニシテ一致セズ.シカモ其實驗ハ多クハ催進性交感神經ヲ有スル臟器ニ於テ行ハレ,抑制性交感神經ヲ有スル腸管ニ於テノ研究ニ至リテハ永瀬氏ノソレアルノミ,殊ニ生體腸管ニ就テノ研究ハ未ダ之レヲ見ズ.故ニ余ハ剔出家兎腸管ニ封スル永瀬氏ノ實驗ヲ追試スルト共ニ生體家兎腸管ニ對スル關係ヲ追究セントシ本實驗ヲ施行セリ.而シテ未ダ文獻ニ見ザル所ノ化學的構造ノ類似セルあどれなろんニ對スル影響ヲ同樣實驗セリ.即チ榮養液及ビ血液中ノかるちうむノ増減ハあどれなりん及ビあどれなろんノ腸管運動ノ抑制作用ニ變化ヲ來スモノニシテ榮養液中ノかるちうむヲ全ク除去セバあどれなりん,あどれなろんノ鋭敏度ハ減弱シ,榮養液中ノかるちうむヲ減量シ2分ノ1トセバあどれなりん,あどれなろんノ作用ハ増強セラル.又實驗前日蓚酸なとりうむヲ皮下ニ注射シ體内ノかるちうむヲ沈澱減少セシメタル家兎腸管ニ於テハあどれなりんハ己ニ確實ニ當kg0.0002mgニテ抑制シ,あどれなうんニ於テハ當kg0.05mgニテ抑制ス.即チあどれなりんニ於テハ正常家兎ノ3分ノ1量ニテ,あどれなろんニ於テハ約4分ノ1量ニテ腸管運動ハ抑制セラル.尚又あどれなりん又ハあどれなろん注射數分前ニ1%ノ蓚酸なとりうむ液ノ1cc乃至2cc靜脈注射スルモあどれなりん,あどれなろんノ腸管ニ對スル作用ハ増強セラル.尚榮養液中ノかるちうむヲ増量シ2倍乃至5倍トセル榮養液中ニ於テあどれなりんハ0.0000003%,あどれなろんハ0.00003%ニテ確實ニ抑制作用ヲ現ス.即チ榮養液中ノかるちうむヲ増量セバあどれなりんニ於テハ2倍乃至3倍,あどれなろんニ於テハ3倍以上鋭敏トナル.而シテ生體ニ於テかるちうむヲ注射シあどれなりん,あどれなろんを作用セシムルニあどれなりんハ對kg0.0002mg,あどれなろんハ對kg0.05mgニテ己ニ抑制作用ヲ現ス.即チ生體ニ於テかるちうむヲ増量セバかるちうむヲ減少セル場合ト同樣あどれなりん,あどれなろんニ對スル腸管ノ鋭敏度ハ増強セラル.即チ剔出生體何レニ於テモかるちうむノ増減ハ交感神經毒タルあどれなりん,あどれなろんニ對スル腸管ノ鋭敏度ヲ高ムルモノナリ.
- 京都府立医科大学の論文
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