諸種藥物高位腰髓麻醉時併用ニ就テ
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概要
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腰髓麻醉ハ單ニ麻醉ノミナラズコレヲ急性腹膜炎時或ハ手術後腸管麻痺ニ應用シテ腸運動亢進ヲ惹起セシムルハ既ニ吾教室ニ於テ岩島氏ノ確證セル處ナリ.然レドモ麻醉時血壓降下ハ既ニ血壓下降セル患者ヲシテ更ニ危險ニ陷ラシムル杞憂アリ.故ニ余ハ諸種藥物即ぴつぐらんどーる,あどれなりん,えふえどりん,すとりひにん,かふえいのなとりうむべんつおいくむ,ろべりん,てらみん,ばりうむくろりつど,えーてる等ヲ併用スルコトニヨリテ之レヲ防止セント試ミタリ.即體重2瓩前後ノ家兎ニ於テ高位腰髓麻醉ヲ行ヒ上記藥物ヲ麻醉前靜脈内又ハ筋肉内ニ或ハ之レヲ麻醉藥ト混ヂテ同時ニ蜘蛛膜下腔ニ注入シタルニ獨リあどれなりんノ蜘蛛膜下腔注入後行ヒタル腰髓麻醉ガ却ツテ血壓上昇ヲ來スニ反シ他ハ總テ適用部位ノ如何ヲ問ハズ高度ノ血壓降下ヲ防止シ得ザルヲ觀タリ.然レドモ腰髓麻醉ガ單ニ麻醉ノ目的ニ用ヒラル丶際ニハあどれなりんノ併用ハ可ナルモ腸管運動麻痺ノ療法トシテ應用セラルヽ場合ニハ蜘蛛膜下腔ニ注入サレタル微量ノあどれなりんハヨク其交感神經刺戟作用ヲ發輝シテ腸運動亢進ヲ妨グルモノナリ.要スルニ余ノ實驗ヨリ觀ルニ腸管運動麻痺ノ療法トシテ腰髓麻醉ヲ行フニ際シ併用スベキ適切ナル藥物ナキヲ證スルモノナリ.
- 京都府立医科大学の論文
著者
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