血清「あるぶみん」,鷄卵白,及「ぺぷとん」溶液ニ於ケル結合糖ニ就テ
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概要
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一八五五年Figuierハ血液ヲ酸ヲ以テ加水分解シ遊離糖ノ外ニ更ニ他ノ還元物質ヲ得タリ.コノ事實ハ主トシテ佛.伊ノ研究家ニヨリテ追試セラレ今日結合糖或ハ蛋白糖ト稱セラルヽモノコレ也.Bierry,Ranc等ハ正常血液ノ蛋白除去濾液ハ酸ヲ以テ加水分解スルモ何等還元物質ヲ證セザレドモ,血液「あるぶみん」「ふいぶりのーげん」血清及ビ血清「ぐろぶみん」ニハコレヲ證スト報ゼリ.近時Bufanoハ血清蛋白ヲ酸ニテ加水分解シ何等還元物質ヲ得ザリキ.著者ハ飯塚教授法ニ從ヒ果シテBierry等ノ説ノ如ク血清蛋白ヲ酸ヲ以テ加水分解シ還元物質即チ結合糖ヲ證シ得ルカ.更ニ進ンデ鷄卵白,「ぺぷとん」溶液ニ於ケル關係ヲ知ラントシテ本研究ヲ企圖シ次ノ如キ結果ヲ得タリ.一.0.5%ノ血清「あるぶみん」溶液ヲ見ルニ游離糖ヲ證セズ.サレド結合糖ハ明ニ存在シ其値0.006-0.013%也.二.二倍乃至四倍稀釋卵白溶液ニハ游離糖ノミナラズ結合糖ヲ證ス.三.2%「ぺぷとん」溶液ニハ0.012-0.020%ノ游離糖ヲ證ス.サレド結合糖ハコレヲ證シ得ザリキ.四.既述ノ事實ハ蛋白ヲ離レテ結合糖存在セザルヲ示スモノナリ.
- 京都府立医科大学の論文
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