小笠原諸島から採集されたクダマキガイ科Aliceia属の新種
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概要
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Aliceia okutanii n. sp.タチヒレシャジク(和名新称) 小笠原諸島沖から未知のクダマキガイ科の小型種が得られた。本種は半管状の突起が約180゜ごとに並ぶ特徴的な形態を持っており, Aliceia属に分類される。本属には, A. aenigmatica(北大西洋アゾレス諸島沖水深1800-1980 m)とA. simplicissima(インドネシアおよびタンザニア・ザンジバル沖水深356-470 m)が記載されているのみであり, Kay(1979)によってThatcheriasyrinx sp.として図示された未同定種(ハワイ沖水深700m)も同属であると考えられる。本新種は,螺層が細く殼頂角が小さいこと,殼口が縦に長く伸びること,肩部に顕著な突起を形成すること,偽臍孔が形成されること,原殼の螺肋の数が少ないこと,の5点によって上記の種とは異なる。本新種は,Aliceia属の西北太平洋における新記録である。
- 2007-02-28
著者
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佐々木 猛智
The University Museum, The University of Tokyo
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佐々木 猛智
The University Museum The University Of Tokyo
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ワレン A.
Swedish Museum Of Natural History
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