養護教諭を目指す学生の看護実習の有用性

概要

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本研究は,養護教諭養成課程学生の看護実習評価を実施し,今後の実習の充実に役立てることを目的として検討をした.方法は,実習終了後に提出させた実習目標到達度自己評価表20項目の分析および生命の尊さを学習させる目的で産科病棟で全員に体験させた,「新生児の観察・世話体験」「妊婦体験」「分娩台体験」「母親の授乳見学体験」に関する実習日誌の検討を行なった.評価結果は以下の如くである.産科病棟実習における「生命の大切さ」を始めとして「患者のプライバシー保護」「患者の人格尊重」「傾聴」「患者の反応観察」など看護実習目標のベースとなる項目については,殆どの学生が目標を十分達成できたとしていた.しかし,「予防的支援」「家族単位の支援」「看護技術を介しての患者との関わり」「患者の安全・安楽・自立を考えた支援」などについては評価が低かったため,今後改善に向けての対策を講じる必要があることが明らかとなった.改善策として,以下の内容を実施したい.1.死を学ぶ1)実習前に,大学の講義「ホスピス概論」(死の準備教育)の受講をすすめ,「死」に対する学生の意識を高める.2)受持ち患者の「死」を体験した学生に,体験を伝えさせることによって,他学生との共有化を図る.2.予防的支援,家族単位の支援,看護技術を介しての患者との関わり,患者の安全・安楽・自立を考えた支援についての教育内容の充実と教育方法の工夫を行う.1)看護実習での学習を養護教諭としてどう活かすについて,常に考えさせるように支援する.2)実習指導者による説明,学内オリエンテーション・授業などを通して学生の理解を深めるように努める.3)「看護学」「看護演習」で,未達成項目に対する講義内容を工夫する.4)看護の知識・技術を介しての患者との関わり,患者の安全・安楽・自立を考えた支援については,看護演習の担当教員(臨床経験を有する非常勤講師)を1名増員し,演習内容の充実を図る.

養護教諭を目指す学生の看護実習の有用性

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