高血圧診療における運動療法の有用性 : 発表されているランダム化比較試験による評価
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概要
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目的:高血圧診療における運動ならびに身体活動の有用性を,発表された臨床研究を批判的に吟味することによって評価する.方法:2000年1月から2005年7月までにMEDLINEに登録されているランダム化比較試験の中で,運動もしくは身体活動の高血圧症に及ぼす影響について検討した論文を検索収集し評価した.結果:本研究の目的に適した論文は,23論文であった.その中で14論文は運動単独の効果について検討しており,10論文は運動を含む生活習慣改善の効果について検討していた.研究対象が腎移植後患者や妊娠女性であった論文と,比較対照群が利尿薬治療群や減塩食群であった論文を除いた残りの19論文の中では,15論文が血圧管理において運動や身体活動が統計学的に有意な効果があったことを報告していた.心血管障害,心電図異常,糖尿病といった合併症がある例や,重症高血圧症例での運動の効果に関しての情報はほとんどなかった.結論:運動や身体的に活動的な生活習慣は,その有用性と限界をよく考慮した上で,高血圧症の予防や治療として推奨できる.
- 愛知学院大学の論文
- 2006-03-10
著者
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